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カウンター
亜鉛版カウンターの断面 スペイン語の「バルbar」の語源である英語の「バーbar」という単語は、もともと棒状の物体を示す言葉であったが、それが後に、飲食物を客に供するカウンターを、そしてカウンターのある飲食店そのものをも意味するようになった(詳しくは“スペインのBARがわかる本”)。だから、バルというからには、飲食物を摂取するためのカウンターbarraが備えられていなければ始まらない。
と、まあ、そんな余計な心配などしなくても、バルに入るとまずカウンターが目につくのであるが、このカウンター、どれも同じ様に見えてよく観ると少しずつ違いがある。

まずカウンターに寄りかかってみると、もたれ心地がカウンターによって随分と異なるのに気づくが、これは主としてカウンターの高さの違いに起因するのではないかと考えられる。一般的なカウンターの高さは概ね110cm前後、100cmから120cm程度であるが、こうしたわずかな高さの差が、意外にも大きな違いを生むようだ。

また、カウンターの材質も、石や木、金属、陶器など様々で、その材質によって形状も若干変わってくる。大理石などの石材は高級感があるが、もたれたときに冷たく、また加工が難しいので自由な形状をつくることが出来ない。一方、亜鉛板などの金属製は、安っぽく冷たいが、肘を置く形状にあわせて細かな造形を行うことが出来るので、もたれた際の心地は大変によい、といった具合だ。その他にも木材や陶器など、暖かみのあるカウンターもよく目にする。
  • カウンターの材質と利点・欠点
  • 石材.........高級感があるが感触が冷たく、加工が難しい
  • 木材.........温かみがあるが、加工が難しい
  • 金属.........加工が容易であるが、冷たく安っぽい
  • 陶器.........外見が美しいが、上面に目地があり、壊れやすい
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カウンターまわり
足置きの種類 カウンターの天板のすぐ下には、ハンドバッグ置きporta-bolsosが備えられている。「カバン置き」ではなく、わざわざ「ハンドバッグ置き」と直訳したのは、女性のハンドバッグを置くにはちょうどよいが、男性用のかばんを置くには小さすぎることが多いからである。実際、スペインで街をゆく男性を観察していると、カバンを持ち歩く人が意外に少ないことに気づくので、そのあたりにこの大きさの理由があるのではないかと私は思うのであるが、いかがなものだろうか。

このハンドバック置きからさらに下の足元に視線を移すと、今度はカウンターのふもとに備えられた高さ10cmから15cmほどの足置きreposapiesが見える。この足置きは鉄棒やレンガでできた独立型のほか、カウンターに付設された一体型などがあり、どちらもカウンターにもたれかかったときやスツールに軽く腰をかけたときに、姿勢を安定させるのに実に効果的に作用する。

一方、カウンターの上部には寿司屋のネタ置きのような、タパtapaを陳列するためのケースvitrinaが置かれていて、単なるガラスケースのものと、冷蔵機能の付いたものとがある。店舗用機器の専門店で見かけた冷蔵機能付きの150cmタイプ(ガラスの陳列ケースの部分は105cm)のものは、119,000ペセタで売られていた。

但しグラナダでは、注文してからその場で調理するタパが多いので、陳列ケースがあっても単なる食材入れや物置きになっていることも多い。

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